ぽろっぽの日記

人生、読書、健康、つれづれ。ー日々感じたことを言葉と写真で表現したいー

ー読書メモー大原扁理『なるべく働きたくない人のためのお金の話』

大原扁理『なるべく働きたくない人のためのお金の話』を読んだ。

お金がないと幸せになれない。

でもいったい僕らは幸せになるためにどれだけのお金が必要なのだろう。

そもそもお金の必要ない生活をすれば、無理して働く必要もないのではないか。

そもそも自分はどういう生活を望んでいるのだろうか。

そんなことを考えさせてくれる本だった。

 

著者の大原扁理さんはそれをとことん考え実践した結果、年収90万円、週2日労働つまり週休5日という生活スタイルに至った。

 

もちろん、年収90万円だと買うものは限られるし、家賃も2万円台のところなど、普通の人に比べれば、かなり質素な生活になる。

 

それでも著者はその生活に満足している様子だ。

 

彼は以前は世間一般の幸せと言われる生活、もしくは当たり前という生活をしていて、家賃の支払いのためにせっせと働いていた。でもその生活は彼にとっては幸せではなかった。だから改めて自分の生活を振り返り、何が自分にとって幸せか試行錯誤しながら実践した。そこから彼が見えたものは、高い家賃を払って、そのためにあくせく働くのではなく、質素な生活でその代わり週休5日という生活が彼にとって幸せだということだった。

 

彼の凄いところは、世の中に常識に流され、思考を停止することなく、自分の価値基準を試行錯誤しながら作り上げていったことだ。だから、彼は週休5日という隠居生活は彼の試行錯誤の結果であって、初めから隠居生活を志していたわけではない。

 

人はそれぞれ趣味嗜好が異なり、本来なら価値基準も違うはずだ。だから世間の価値基準は、たまたま今の時代の多数の人が持っている価値基準であり、僕やあなたが同じとは限らない。大事なことは自分の心に良く耳を澄ませて、自分の価値基準を見出すことだ。

 

世間の価値基準に沿って生きた方が、みんなと同じという安心があり、つい安住してしまう。しかし、本来の自分はどんどん損なわれているはずだ。

 

僕も世間の価値基準に安住している。そしてどんどん自分が損なわれている感覚がある。そこからなんとかして抜け出したい。だから仕事を辞めたいと思ったり、こうしてブログで少しでも自分の気持ちを吐露しているのだろう。