明日から働きます。でも働こうとしない代助の言葉に共感した。

2月中旬に仕事から離れて、今日までブラブラしていたけど、明日から働きます。

もし僕が資産家のお坊ちゃんだったらこのままブラブラし続けていたかもしれないけど、現実問題働かないと食っていけなので働く。

 

そんな中、今日は最後の休みを過ごしていたけど、本を読んでいたら気になった文章があったので、メモ代わりとして引用しようと思う。

次の文章は夏目漱石の『それから』の主人公、代助が平岡に向かって言った言葉だ。

 

「何故働かないって、そりゃ僕が悪いんじゃない。つまり世の中が悪いのだ。もっと大袈裟に云うと、日本対西洋の関係が駄目だから働かないのだ。第一、日本程借金を拵えて、貧乏震いをしている国はありゃしない。この借金が君、何時になったら返せると思うか。そりゃ外積位は返せるだろう。けれども、そればかりが借金じゃありゃしない。日本は西洋から借金でもしなければ、到底立ち行かない国だ。それでいて一等国を以て任じている。そうして、無理にも一等国の仲間入をしようとする。だからあらゆる方面に向かって、奥行を削って、一等国だけの間口を張っちまった。なまじい晴れるから、なお悲惨なものだ。牛と競争をする蛙と同じ事で、もう君、腹が避けるよ。その影響はみんな我々個人の上に反射しているから見給え。こう西洋の圧迫を受けている国民は、頭に余裕がないから、碌な仕事は出来ない。悉く切り詰めた教育で、そうして目の廻る程こき使われるから、揃って神経衰弱になっちまう。話をして見給え大抵は馬鹿だから。自分の事と、自分の今日の、只今の事より外に、何も考えてやしない。考えられない程疲労しているんだから仕方がない。精神の困憊と、身体の衰弱とは不幸にして伴っている。のみならず、道徳の敗退も一緒に来ている。日本国中何所を見渡したって、輝いてる断面は一寸四方もないじゃないか。悉く暗黒だ。その間に立って僕一人が、何と云ったって、何を為たって、仕様がないさ。 以下略―

夏目漱石『それから』より引用

 

『それから』は明治42年に朝日新聞に連載されていたとのこと。

この文章を読んで、明治と平成の日本のこの閉塞感は非常に酷似しているのではないかと思った。平成の現代では、うつ病に悩まされる人、年間自殺者約3万人、疲弊して自分のことでいっぱいな日本国民。

 

僕は非常に悲しい気持ちになった。働かない代助の気持ちに素直に共感したし、明治から日本は根本的には変わっていないという事実に。

 

恐らく夏目漱石が現代に生まれていたら同じようにこの日本に絶望し、悩み苦しんでいたかもしれない。

 

しかし、彼は文学を通してなんとかこの状況を打開しようともがいていた。

 

明日から働く身ではあるが、今の僕は非常に複雑な気持ちである。

生きていくために働く。

しかし、果たしてそれが本当の日本の将来のためになるのか。

もしかしたら日本を堕落させているのにただ加わっているのかもしれない。

 

とにかく今は必至で考え、悩み、自分の中でベストだと思う行動をしていくしかない。