ぽろっぽの日記

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『読書メモ』お釈迦様の死因は食中毒だった―中村元『ブッダ伝』―

日本人にとって仏教はお葬式などで身近だと思うが、お釈迦様の死因については案外知らない人も多いのではないか。少なくとも僕は知らなかった。

 

中村元ブッダ伝』を読むと、初期の仏教(原始仏教)の説話は神秘的な話は少なく、お釈迦様が淡々と語っている感じでおもしろい。

 

お釈迦様は言わずと知れた仏教の開祖であるが、死因はなんと信者の出されたキノコ料理による食中毒だったらしい。

 

僕はこの事実を知って驚いた。こう言ってはなんだが、悟りの境地に至ったものすごい人が、最後はキノコ料理で案外あっけなく死んでしまうとは。もっと壮大な死を迎えているのかと思っていた。


でも科学が発達したこの時代にその事実を知ると、お釈迦様はむしろ本当に実在した人なんだと思わせてくれる。死因が食中毒という非常に現実的なので、お釈迦様が普通の生身の人間という印象を与え、僕にとってはその話がお釈迦様を身近に感じさせてくれる。

 

お釈迦様は悟りへ至る道として中道(八正道)を説かれた。欲望に執着せず、かと言って苦行に偏ってもならないと言った。それが即ち中道であるが、これも非常に現実的な教えだと思う。

 

僕は仏教徒ではないが(実家は一応曹洞宗の檀家だけど)、お釈迦様の死因や教えは中々おもしろいと感じた。