あはれ これしか僕の気持ちは伝えられない
職場からの帰路だった
左を向くと夕暮れのカーテンがあった
雲間から光が地表まで届き、僕はその景色に見とれた
カーテンの奥には秩父連山
彼らはあくまで山であり、山であることを誇りに思っているように感じた
僕は彼らのその姿に素直に心を動かされた
この気持ちを言葉にすることが出来ない
出来たらどんなにいいだろうと思う
でも言葉にしたら彼らの美しさを損なってしまうかもしれない
僕は言葉にすることが出来ない
写真も撮ることも出来ない
ただただそこに立ち、彼らを見つめることしか出来ない
なんと言えばいいんだろう!
この切なくて、哀しく、喜び、畏敬がある気持ち
あはれ
自分の気持ちを伝えることができる言葉はこれしかない